相続税のご相談はおまかせください!地域最安値で相談可能

孫にも遺産を残す方法と孫への相続税対策

「孫に相続したいけど、どのようにすればよいのか。」

「相続税対策もしながら、安全に孫に相続させたい。アドバイスがほしい。」

大切な遺産を、孫に相続させたい方は多いでしょう。孫も遺産を残したい場合、法定相続人に含まれないため、適切な方法を知っておく必要があります。そこで、今回の記事では、孫に遺産を遺す方法を、分かりやすく解説します。相続税対策についても触れますので、ぜひご一読ください。

孫に遺産を残す方法は4つ!

大切な財産を孫に相続させる方法は、主に4つ挙げられます。この章では4つの方法の特徴を詳しく解説します。

1.遺言書を活用する

まず1つ目は「遺言書の活用」です。孫は法定相続人ではないため、遺言書を生前に作り、財産を孫に残す旨を示す方法が検討できます。

遺言書は法定相続よりも優先されるため、安心して財産を残せるでしょう。ただし、後述しますが、遺言書を作る場合は「遺留分」に考慮した上で作ることが望ましいでしょう。

2.孫を養子縁組する

2つ目の方法は「孫を養子縁組する」ことです。孫を養子縁組すれば、自動的に子として第1順位の法定相続人になれるため、財産を相続させることができます。

ただし、養子縁組は相続税法上では無限に増やせるものではなく、以下の制約があります。
(相続税法第15条第2項)

  • 実子がいる場合は1人まで
  • 実子がいない場合は2人まで

養子縁組をする際には、養親と養子の合意が必要です。(普通養子縁組)

養子が15歳未満の場合、法定代理人(親権者など)の同意も必要となるため、注意が必要です。

3.生命保険の受取人指定を孫にする

3つ目は「生命保険の受取人指定」です。生命保険は相続税対策として広く知られていますが、受取人指定を孫にすることで、スムーズな相続が実現します。

遺言書を書いたり、養子縁組の手続きをする必要もなく、生命保険金の受取人指定を行うだけですので、とても簡単です。

遺留分に配慮をする必要もありません。しかし、後述しますが相続税上は注意点もあります。

4.代襲相続で相続する

4つ目は「代襲相続」です。子がすでに亡くなっている場合は、代襲相続が発生するため、自動的に孫が第1順位の法定相続人になれます。

この場合、亡くなった子に複数の子がいる場合、子全員が法定相続人になります。

例・亡くなった息子に3人の子がいる→3名全員が代襲相続により法定相続人になる

特定の孫に不動産を残したい、預貯金を譲りたいなどの意思がある場合は、相続人間での財産争いを避けるためにも、遺言書を残すことがおすすめです。

孫が遺産相続するデメリットとは

孫が法定相続人ではなくても、遺産を相続させる方法はあります。しかし、実際に相続させるには、デメリットがあることも知っておきましょう。

そこで、この章では孫が遺産相続することにおける、3つのデメリットを紹介します。

1.相続税が高くなってしまう!

孫が遺産相続をする場合、「相続税が高くなる」可能性があります。

相続をする方が、一親等の血族(代襲相続の孫含む)および配偶者以外の方だった場合、相続税が「2割加算」となるのです。

ここで、「孫を養子にすれば、2割加算にならない!」と感じるかもしれません。しかし、被相続人の孫を養子縁組にした場合も、2割加算の対象とされています。

参考までに、相続税の2割加算の対象となる方は、以下のケースです。

 

  • 被相続人から相続または遺贈で財産を取得した、被相続人の配偶者・父母・子以外の方(例・相続人の兄弟姉妹やおい、めい)
  • 被相続人の養子となった方で、代襲相続人ではない被相続人の孫

 

せっかく財産を遺したのに、相続税が多く取られてしまうことになるため注意が必要です。詳しくは下記リンクもご参照ください。

参考URL 国税庁 No.4157 相続税額の2割加算

2.生命保険の非課税枠が使えない!

生命保険は孫への財産の残し方としておすすめですが、その一方で、法定相続人になら適用される「生命保険の非課税枠」が使えません。

つまり、生命保険を使っても、法定相続人に渡すより相続税は高くなってしまうのです。

生命保険の非課税枠は、以下の計算が行われています。

 

生命保険の非課税枠の算出方法

  • 法定相続人の数×500万円

法定相続人ではない孫を生命保険の受取人にしてしまうと、せっかくの非課税枠が活かせないことになります。

(ただし、養子縁組や代襲相続の場合は、生命保険の非課税枠が適用できます)

3.相続トラブルに巻き込まれる!

さて、先に孫に遺産を相続させる方法として、「遺言書」を挙げました。遺言書は確実に孫に財産を託せる素敵な方法です。

しかし、相続人には「遺留分」があります。

遺留分とは、遺言でも奪えない、民法で保障された最低限度取得できる遺産の割合のことを意味します

遺言書で、もしも遺留分を侵害するような内容を書いてしまうと、相続開始後に相続人から孫に対して、遺留分侵害額の請求を受けるかもしれません。

遺留分を侵害する遺言書を残すことは、法律上何の問題もありません。しかし、孫以外の相続人に配慮がなければ、孫が相続トラブルに巻き込まれてしまうおそれがあるのです。

相続税が増えてしまうだけではなく、家族間のトラブルになってしまったら、財産を残す祖父母としては心苦しいでしょう。

できれば生前から、孫への相続について家族間で話し合っておくことが望ましいのです。

知っておきたい!孫への相続税対策とは?

大切な遺産を孫に相続するためには、上記で解説のとおり、相続税面のデメリットも知った上で進める必要があります。

そこで、この章では、孫への相続税対策を紹介します。

生前贈与を検討しよう!

相続税は2割加算というしくみがあるため、法定相続人への相続と比較するとデメリットが目立ちます。

そこで、孫に財産を渡していくためには、「生前贈与」を検討することもおすすめです。生前贈与は、ご自身が生前のうちから、孫に財産を渡していけるため、すでに多くの方が利用しています。

生前贈与には、以下3つの方法が挙げられます。

①暦年贈与

暦年贈与とは、1年間のうちに110万円の基礎控除以下であれば、非課税で贈与ができるしくみです。

もちろん、110万を超える贈与もできますが、贈与額に応じた贈与税が科せられるため、多くの方は110万円以下で実施しています。

少しずつ、安全に財産を移せる方法であり、受け取る方(受遺者)ごとに110万円の枠が用意されているため、複数の孫への同時贈与も、非課税で進めることが可能です。

贈与契約書を作るなどの準備は必要ですが、相続税対策にも有効です。

ただし、注意点もあります。

以前は、相続開始前の「過去3年以内」の贈与は、相続税の対象でした。しかし、令和5年度の法改正で、令和6年1月1日以降は、段階的に相続税の加算対象が延び、「7年以内」まで広がります。

祖父母も孫も、お若いうちから、生前贈与を開始されることがおすすめです。

②相続時精算課税制度

相続時精算課税制度は、祖父母や父母から孫・子に贈与できる制度の1つで、贈与する財産の累計が2,500万円以下(特別控除)であれば、贈与税がかかりません。

しかし、相続税としてまとめて課税を受けることになります。

この制度のメリットは、贈与税を先送りにできる点です。相続税を支払うお金がない、というトラブルを避ける効果もあります。

令和6年からは、以前はなかった基礎控除の110万円枠も創設されました。この基礎控除は特別控除とは別であるため、相続発生時に相続財産として加算されません。

以前よりも、ちょっとお得な制度に進化しているので、検討してみてはいかがでしょうか。

③教育資金一括贈与

教育資金一括贈与にも触れましょう。このしくみは、祖父母や父母から、孫や子に対して「教育資金」を非課税で贈与できるものです。

非課税の限度額は、受遺者1名につき「1,500万円」です。塾など、学校以外の支払いのために贈与する場合は、「500万円」までが限度とされます。

私立学校は国公立の学校機関と比較すると高額の学費が発生することも多く、悩んでいる方も多いでしょう。

教育資金一括贈与を孫のために活用すれば、学ぶ意欲のある孫をサポートできるため、大変素敵な贈与です。

ただし、孫側である受遺者には、年齢制限が設けられています。

教育資金一括贈与は、受遺者が30歳未満と年齢制限が設定されており、30歳を迎えたら教育資金としてもらっていたお金が贈与税の課税対象となります。

また、30歳未満であっても、贈与してくれた祖父母がなくなった場合、学校に在学していなかったり、受遺者が23歳以上の場合には、贈与を受けたお金の残額に対して相続税がかかります。

教育資金の一括贈与は、現在令和8年3月31日まで使えることになっています。贈与制度は税制改正により、使えなくなるおそれもあるため、関心がある場合は早期に利用を開始することがおすすめです。

結局孫への相続税対策はどうするべき?専門家に相談するメリットとは

ここまで孫に遺産を残す方法や、知っておきたい相続税対策について詳細を解説しました。しかし、いろんな相続税対策の方法があったり、注意点も多かったりで、「一体どうすれば良いのか」と悩む人も多いでしょう。

そこで、この章では相続税対策について、専門家に相談するメリットを解説します。

相続税対策は税理士に相談しよう

孫に遺産を残す際は、2割加算なども知っておく必要があるため、生前から相続税対策を進めておきたいものです。

しかし、相続税対策に有効な贈与も、法改正があることも多いため、一般の方ではわかりにくい点が多いものです。

そこで、ご自身に合った相続税対策を進めるなら、税金の専門家である「税理士」に相談することがおすすめです。

税理士は生前の相続税対策から贈与税に関するアドバイス、相続開始後の相続税計算などもまとめてご相談いただけます。

税理士に相談をするメリットとは

相続税や贈与税に関する有効な対策方法は、適切に使用しなければ適用されないケースがあります。

たとえば、紹介した「教育資金一括贈与」の場合、教育資金に使用したことを証明する領収書や、請求書などを提出する必要があり、漏れてしまうと非課税にならないおそれがあります。

税理士に相談をすると、こうしたしくみを活用する際の書類作成や注意点などを適切にサポートしてくれるため、メリットが多く安心です。

まとめ

この記事では、大切な遺産を、孫に相続させる方法や、相続税対策について詳しく説明しました。

遺言書の活用や養子縁組、生命保険の受取人指定など、さまざまな方法がありますが、相続税対策の視点から見ると、生前から贈与を検討することもおすすめです。

しかし、贈与にも細かいルールがあります。安全にしくみを利用するためには、税理士へのご相談がおすすめです。お気軽に、響き税理士法人にご相談ください。

 

相続税のお悩み一緒に解決しましょう
ご相談はお気軽に

LINEやお電話、メールにてご連絡ください!即日対応させていただきます。

ABOUT US
税理士 友野祐司
税理士法人レガシィ勤務を経て2011年に響き税理士法人に入社、相続税専門の税理士として、横浜を中心に相続税申告のサポートをを行っています。どこよりも、素早い対応を心がけておりますので、少しでも相続税に関して、不安や疑問がありましたらお気軽にご相談ください。