自分の大切な家族に遺産を相続してもらうために、遺言書を作成したい。遺言書がないことで、周囲がトラブルになるのは避けたい。そんな悩みを抱えている方は、沢山いらっしゃるかと思います。良い人生だったと思えるように、日頃から終活をしっかりと行うことが大切です。
この記事では、遺言書を簡単に作成できるサービスとキットを6つご紹介いたします。
目次
遺言書を簡単に作成できるサービス・キット
遺言書AI
引用: 遺言書AI公式サイト
まずご紹介するのは、DX行政書士!岡高志行政書士事務所が手がける遺言書作成サイト「遺言書AI」です。このサイトは、2022年4月にリリースされたもので、使いやすいUIが特徴です。
ログインやアカウントの作成は不要で質問に答えるだけで自動で遺言書が作成できます。チャットでも質問ができるので、分からない部分があっても安心です。
- 質問に答えるだけで自動で遺言書作成できる
- 専門家が監修しており、だれでもわかりやすいサイトになっている
- 無料で利用が可能
岡高志行政書士に公正証書遺言作成の依頼をすることも可能で、行政書士等への報酬も発生いたしますが、遺言書AIをご利用の方には、岡高志行政書士事務所で特別な料金設定が設けられています。
らくつぐ
引用: らくつぐ公式サイト
次にご紹介するのは、司法書士事務所N-first(エヌファースト)が手がける遺言書自動作成アプリ「らくつぐ」です。このアプリは、2019年にリリースされたもので、業界初の画期的なアプリで、難しい知識は不要で、チャットボットの質問に画面タップで答えるだけで、法律的に有効な遺言書を作成することができます。所要時間は約3分で、必要なものはスマートフォンのみですが、不動産の詳細表記をする場合は、登記簿謄本等が必要です。
専門知識が必要な箇所については、専門家である司法書士がしっかり監修しているため安心です。家族構成に応じて、誰が相続人になるのかを自動で判定し、文言の使い分けなどといった細かい部分もチェックしてくれます。遺言書に不備があっても、アプリ上での作り直しであれば、何度でも無料です。
有料のオーダーメイド遺言の作成を依頼する場合は、その都度費用がかかりますが、特にこだわりがなければ、無料の機能で十分です。こだわりがあり、詳細な遺言書を作成したい場合は、依頼フォームからワンクリック送信するだけで依頼できます。
オーダーメイド遺言書の作成は、運営元の司法書士事務所N-first(エヌファースト)が対応します。オーダーメイド遺言書の作成を依頼するメリットは、下記の通りです。
- アプリで作成した遺言書を自書で書き写す時の記載ミスや形式不備を防止できる
- 不動産の詳細表記はさることながら、預貯金や有価証券などの詳細な内訳も反映させることが可能
- 遺言書作成に必要な戸籍謄本の取得代行をはじめ、相続関係図や財産目録も作成してもらえる
- 公正証書遺言の作成も依頼でき、公証役場との打ち合わせなどにも同行してもらえる
さらに、「らくつぐ」には、遺言書必要度診断という機能があります。当てはまるチェック項目を直感でタップするだけで、遺言書が必要かどうか分かります。チェック項目を見るだけでも、遺言書が必要なパターンが一目で分かるようになっており、結果に応じた一言アドバイスもついてくるため安心です。
また、同アプリ内には、相続や遺言に関するコラムが掲載されており、手軽に読めるのでおすすめです。
遺言書ドットコム
引用 : 遺言書.com 公式サイト
「遺言書ドットコム」は、株式会社Documentary Technologiesが手がける遺言書作成webサービスです。webサイト上で、自分の名前や住所、相続する人、財産、振り分けなどを入力するだけで、遺言書の下書きが完成し、PDFファイルとしてアウトプットすることができます。
「遺言書ドットコム」で作成できるのは、あくまで遺言書の下書きで、作成した下書きを参考に、遺言書を自筆で書くという流れになります。下書きがあれば、その内容をそのまま書き写すだけで、法的に有効な遺言書を作成することが可能です。
webサイト上で下書きを作成し、手書きで清書する場合は無料で、公正証書を作成する場合は有料になります。会員登録をしておくと、入力途中の情報が保存できるため、少しずつ遺言書を作成したい方にはおすすめです。手順に沿うだけで良いので、遺言書がどういったものになるか、一度イメージするには最適なwebサービスです。
遺言作成ー法律AI
引用 : a+bitE公式サイト
「遺言作成ー法律AI」は、株式会社aBiteが手がける遺言書自動作成iOSアプリです。フォームの質問に答えていくだけで、簡単に遺言書を作成することができます。費用は無料で、所要時間は約10分です。
遺言書を作成する際には、法律上注意すべき点が多く、自己流で作成すると、無効になることがあります。しかし、このアプリは弁護士が監修しているため安心です。弁護士の専門的な観点から、注意すべきポイントをしっかりと押さえており、内容もシンプルで分かりやすいです。
「遺言作成ー法律AI」を利用するメリットは、下記の通りです。
- 専門家費用を節約することができる
- すぐにどこでも利用することができる
また、アプリだけでは不安な場合、アプリ内で作成した遺言書案を、念のため専門家に確認してもらうというのも可能です。遺言書の作成を一から依頼するよりも、確認だけ依頼した方が費用を安く抑えることができます。安い費用で信頼できるサービスを利用したい方には、「遺言作成ー法律AI」がおすすめです。
タイムカプセル
引用 : タイムカプセル 公式サイト
「タイムカプセル」は、株式会社ユニクエストが手がける遺言書作成サービスです。日本で初めて、チャットアプリ「LINE」上で遺言書を作成できる新しいサービスで、その手軽さから注目を集めています。
必要なものは、「LINE」がインストールされたスマートフォンのみです。情報を入力し、相続先を決め、見本を出力して清書するという流れです。あまりの手軽さに、不安になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、このサービスは、司法書士が監修しているため安心です。
サービスの使い方については、動画視聴サイト「YouTube」で分かりやすい説明動画が公開されています。タイムカプセルの特徴は、下記の通りです。
- LINEのトーク感覚で遺言を残すことができる
- 簡単な質問の回答に応じて、残すべきことを提案してくれる
- 万が一の時に、「誰に」「どの情報を」「どのタイミングで」開示するか、という細かい設定が可能
- 法的に有効な遺言書の作成サポートを丁寧に受けることができる
タイムカプセルで作った遺言書を手書きで書くことで、法的に有効な遺言書の作成が完了します。また、既にLINEをインストールしている場合は、LINE上でタイムカプセルの公式アカウントを”友だち追加”するだけで、すぐに遺言書の作成を開始できます。
情報通信をSSLで暗号化、情報開示前の確認を徹底、パスワードの設定などによって、セキュリティ面でも安心できるサービスです。
誰でも簡単につくれる遺言書キット
引用 : 永岡書店 公式サイト
「誰でも簡単につくれる遺言書キット」は、本田桂子さんによる遺言書作成キットです。相続法の法改正をふまえた遺言書作成の基礎知識本と、法的効力のある自筆証書遺言が作れる付録(遺言書用紙、台紙、封筒)がセットになったものです。
遺言書に関する基礎知識について、漫画で分かりやすく解説しています。具体的なケースも記載されており、理解しやすい構成になっています。知識を身に付けた上で、遺言書の書き方ガイドを見ながら、付録の遺言書用紙、台紙、封筒を使い、法的効力のある遺言書を一人で作成することができます。
2018年に改正された相続法に対応している遺言書キットは、そう多くありません。自分一人で、できるだけ簡単に法的効力のある遺言書を作成したい方にはおすすめです。
まとめ
いかがでしたか。本日は、遺言書を簡単に作成できるサービスとキットを6つご紹介しました。遺言書の作成は、手間がかかって大変なイメージがあるかもしれませんが、上記のように、簡単に作成できるサービスやキットがあります。専門家に全て依頼すると、費用が高くなってしまうため、できるだけお金をかけずに、簡単に作成できるものを使うのがおすすめです。
この記事が、遺言書を簡単に作成したい方の役に立てば幸いです。
戸田譲三税理士事務所(現税理士法人みらいパートナーズ)、富士通株式会社 社内ベンチャー企業 勤務を経て2004年 桐澤寛興会計事務所 開業その後、2012年に響き税理士法人に組織変更。相続相談者様の悩みに寄り添うサービスを心がけている。
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