相続が発生すると、遺産の分け方や名義変更、相続税の申告など、さまざまな判断や手続きが必要になります。
いざというときに慌てないためにも、相続の基本を知っておくと安心です。
また、財産を残す方が遺言書を作成し、生前に分け方を決めておく場合にも相続の知識が役立ちます。
とはいえ、インターネットや書店には多くの情報があり、何から勉強すればよいか迷う方もいるでしょう。
そこで本記事では、税理士も活用する相続のサイト・動画・本を6つ紹介します。
それぞれの特徴を知り、ご自身の目的や学びやすい方法に合うものを選んでみてください。
相続税の制度や手続きは、法改正によって変わる場合があります。
サイトの更新日や書籍の発行年を確認し、現在の情報は国税庁などの公的資料でも確かめましょう。
この記事の監修者

税理士 桐澤寛興
戸田譲三税理士事務所(現税理士法人みらいパートナーズ)、富士通株式会社 社内ベンチャー企業 勤務を経て2004年 桐澤寛興会計事務所 開業その後、2012年に響き税理士法人に組織変更。相続相談者様の悩みに寄り添うサービスを心がけている。
相続の勉強におすすめのサイト・動画4選

相続について手軽に学びたい方には、税理士法人の解説サイトや動画が便利です。
文章で詳しく調べたい方はサイト、耳で聞きながら学びたい方は動画というように、自分に合う方法から始めてみましょう。
1.税理士法人チェスター「相続大辞典」

相続大辞典は、税理士法人チェスターが運営している相続情報サイトです。
基本的な用語から各種制度、申告までの流れや相続発生後の手続きまで、幅広く解説しています。
相続対策、相続手続き、相続法務、相続税、財産評価、贈与税など、テーマごとに情報が整理されています。
初めて相続を勉強する方でも、知りたい項目を探しやすい構成です。
わからない用語をその都度調べたいときや、関心のあるテーマを順番に読み進めたいときに活用しやすいサイトです。
2.税理士法人トゥモローズのサイト

税理士法人トゥモローズは、相続を専門とする税理士法人です。
同法人のサイトでは、相続税申告や税務調査、土地評価、相続手続きなどに関する記事を公開しています。
制度や特例についてテーマ別に確認できるため、興味のある分野から勉強したい方に適したサイトです。
相続に関するニュースや実務上の論点を調べたいときにも参考になるでしょう。
3.【円満相続ちゃんねる】税理士橘慶太

円満相続ちゃんねるは、円満相続税理士法人が運営しているYouTubeチャンネルです。相続税や生前対策などの知識を、税理士の橘慶太氏が動画でわかりやすく解説しています。
橘慶太氏は、円満相続税理士法人の統括代表社員です。
橘氏は公式プロフィールで、相続税を扱う税理士に求められるのは、難しい内容をわかりやすく説明する「伝える力」だと述べています。
その考え方が反映された動画は、専門的な内容をかみ砕いて伝えている点が特徴で、チャンネル登録者数は26.8万人です(2026年7月時点)。
文章で読むよりも、話し手の熱意を感じながら動画で学びたい方におすすめです。
移動中や家事の合間などを使って、相続の勉強を進めたい方にも向いています。
4.相続専門チャンネル

相続専門チャンネルは、谷口税理士事務所が運営しているYouTubeチャンネルです。
相続や贈与に関する情報に加え、税務署の視点から見た税務調査の話も取り上げています。
運営元の事務所は、2025年10月に秋山税理士事務所から谷口税理士事務所へ名称変更されました。
前代表の秋山清成氏は、2026年2月の報告動画を最後に出演を終え、現在は谷口税理士が情報発信を続けています。
解説を担当する谷口税理士は、国税局・税務署で45年以上勤務した経験を持ちます。
チャンネル登録者数は17万人です(2026年7月時点)。
制度の説明だけでなく、税務調査で確認されやすい点なども動画で学べます。
国税局や税務署の視点を踏まえた話を聞きたい方にとって、参考にしやすいチャンネルといえるでしょう。
相続の勉強におすすめの本2選

相続の全体像を順序立てて理解したい方には、書籍が役立ちます。
ここでは、身近な手続きを学べる一般向けの本と、相続税実務を詳しく調べられる専門書を紹介します。
5.身近な人が亡くなった後の手続のすべて

出典:自由国民社「身近な人が亡くなった後の手続のすべて 改訂版」
「身近な人が亡くなった後の手続のすべて 改訂版」は、2024年6月に発行された本です。
シリーズ累計87万部以上に達しており、死後の手続きの流れや注意点を専門家がやさしく解説しています。
葬儀・法要、健康保険、年金、預貯金の解約、相続税、生前対策など、扱う内容は幅広く、必要な手続きを順番に確認できます。
・相続登記の申請義務化
・戸籍の広域交付制度
・相続土地国庫帰属制度
・自筆証書遺言書保管制度
・相続税と贈与税の改正
デジタル遺品や電子マネー、サブスクリプションへの対応についても追加されています。
手続きの全体像をつかみたい方や、生前対策を始めたい方に役立つ一冊です。
紙の書籍と電子書籍があり、出版社の公式ページでは試し読みもできます。
文字や図版を大きくした大型判第2版も刊行されているため、読みやすさに合わせて選べます。
6.令和2年4月改訂 これだけはおさえておきたい 相続税の実務Q&A

出典:清文社「これだけはおさえておきたい 相続税の実務Q&A」
「これだけはおさえておきたい 相続税の実務Q&A」は、相続税実務をQ&A形式で解説している専門書です。
初心者向けの基礎知識から、実務担当者が確認したい内容までを幅広く収録した一冊です。
同書は2020年4月の改訂版で、現在も出版社の公式サイトに掲載されています。
相続の基本や実務を体系的に学べる一方、刊行後に改正された制度もあるため、現在の要件や数字は国税庁の資料で確認してください。
相続の勉強に役立つその他の情報源

ここまで紹介した6つ以外にも、相続の勉強に役立つ情報源があります。
土地の情報や不動産相続について調べたいとき、相続税申告の公的資料を確認したいときに活用できます。
全国地価マップ

出典:一般財団法人資産評価システム研究センター「全国地価マップ」
全国地価マップは、一般財団法人資産評価システム研究センターが提供しているサイトです。
固定資産税路線価、相続税路線価、地価公示価格、都道府県地価調査価格の4種類を確認できます。
相続税路線価は、相続税や贈与税における土地評価で使われる情報です。
ただし、実際の評価では土地の形状や接する道路に応じた補正が必要な場合もあるため、路線価だけで判断しないようにしましょう。
三井のリハウスのサイト

出典:三井のリハウス公式
相続した不動産について調べたい場合は、三井のリハウスのサイトも参考になります。
不動産の相続や売却など、場面に応じた情報が整理されており、所有する不動産の扱いを考える際に役立ちます。
税金だけでなく、不動産の市場価格や売却についても調べたい方に利用しやすいサイトです。
ただし、個別の税務判断が必要な場合は、税理士へ確認してください。
具体事例による 財産評価の実務

「具体事例による財産評価の実務―相続税・贈与税〈平成25年2月改訂〉」は、相続税・贈与税の実務に必要な財産評価を詳しく解説した専門書です。
財産評価基本通達などをもとに、図や表を交えて説明しています。
現在は出版社で在庫がなく、中古市場では定価を大きく上回る価格で出品されることもあります。
2013年に刊行された本のため、実務で利用する際は、最新の法令や通達との照合が必要です。
相続税の申告のしかた(国税庁)

国税庁は、相続税の仕組みや申告方法をまとめた「相続税の申告のしかた」を公開しています。
令和8年分用には、相続税の概要や各種特例、申告書の記載例などが掲載されています。
すべてを最初から読み通すより、申告の流れや必要書類を調べるときに辞書のように使うと便利です。
手引や申告書の様式は年分ごとに異なるため、相続が発生した年に対応する資料を確認してください。
まとめ:自分に合った方法で相続の勉強を始めましょう

相続について勉強するときは、知りたい内容や学びやすい方法に合わせて情報源を選ぶことが大切です。
基本用語や制度を調べるなら税理士法人のサイト、文章を読むのが苦手な方には動画が向いています。
手続きの全体像を知りたい場合は一般向けの書籍、相続税を詳しく調べたい場合は専門書や国税庁の資料が役立つでしょう。
ただし、古い本には現在と異なる制度や要件が記載されている可能性があるため、最新情報との照合が欠かせません。
相続税の申告や必要な手続きは、財産やご家族の状況によって異なります。
書籍やサイトの情報だけで判断せず、疑問がある場合は専門家への相談をご検討ください。
響き税理士法人では、相続税の申告や生前対策に関するご相談を承っています。
相続についてお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

戸田譲三税理士事務所(現税理士法人みらいパートナーズ)、富士通株式会社 社内ベンチャー企業 勤務を経て2004年 桐澤寛興会計事務所 開業その後、2012年に響き税理士法人に組織変更。相続相談者様の悩みに寄り添うサービスを心がけている。

















