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相続の相談先はどこがベストか?ケース別に解説!

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相続の相談はどこにするべき?

相談窓口と書かれた積み木と人のおもちゃと電卓とお札

「相続について相談したいけど、誰に相談すればいい?」

「うちが抱える相続の問題の相談先は、どこがベストだろう?」

相続についての悩みや疑問があるとき、相談先に悩むことがあるでしょう。相談先はいくつかありますが、問い合わせる内容や状況によりどこに問い合わせるべきかは異なります。適切な専門家や窓口に相談することで、スピーディーに問題解決へと導いてもらえるでしょう。

そこで今回は、相続の相談先はどこがベストか?についてまとめました。各相談先の得意分野やメリットをお伝えし、ケースごとにどこに相談するのが最適かを解説していきます。この記事を読むことで、あなたにとってベストな相談先がきっと見つかりますよ。

内容によりベストな相談先は異なる

相続についての相談先を探す時、ベストな相談先は相談内容により異なります

たとえば
相続税に関する疑問や悩みは、税理士に相談するのがベストです。ここにコンテンツを記載

一方で、相続人間のトラブルや法的な問題が起きている場合には、弁護士などへの相談が適しています。あなたが「どのような状況」に置かれ、相続にまつわる「何」について相談したいかを明確にすると、あなたが選ぶべき相談先がわかるでしょう。

相続の相談先8選とメリット

相続の相談先には、以下の8つが挙げられます。

相続の相談先
  • 税理士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 弁護士
  • 法テラス
  • 信託銀行
  • 自治体
  • 税務署

相談先ごとに業務内容に基づいた得意分野や回答の手厚さ、サポートなど得られる解決策が異なります。あなたが求める解決策を得られる相談先を選ぶことが重要です。

税理士

相続の相談先の一つ目には税理士が挙げられます。

税理士は税の専門家として、納税が必要になる人の申告のサポートや作成代行、税務にまつわる相談などを行います。以下に挙げる業務は、税理士の主な仕事内容の一部です。

税理士の主な仕事内容
  • 相続税や法人税などの申告書の作成
  • 申告書付随する各種書類の作成(相続なら遺産分割協議書など)
  • 税金の節税対策の提案
  • 相続のコンサルティングなど
  • 納税のためのアドバイス
  • 会計業務のサポート
  • 税務調査への対応

相続にまつわる業務としては、相続税の申告書の作成や財産の評価、節税対策の提案などがあります。税にまつわる疑問や悩み、節税対策などを聞きたい場合には、税理士への相談を検討してみましょう。

税理士に相談するメリットは、以下が挙げられます。

メリット
  • 相続税や贈与税だけでなく、税にまつわる一式を任せられる
  • 節税対策のアドバイスがもらえる
  • 早期に相談すれば、贈与などの適切な節税が行える
  • 事前に相談しておくことで、相続発生時もスムーズに申告ができる

節税対策や相続税・贈与税についての疑問は税理士に相談すると、スムーズに解決できるでしょう。一方で、相談よりも一歩踏み込んだ手続きや申告の依頼をすると、報酬が発生します。報酬額は財産額などにより異なるため、心配な方は相談時など事前に確認してください。

司法書士

相続の相談先には、司法書士も挙げられます。司法書士の主な仕事内容の一部は、以下の通りです。

司法書士の主な仕事内容
  • 法律に基づき、不動産登記や商業登記などの登記業務を代行
  • 法務局、裁判所、検察庁などに提出する書類の作成
  • 遺言書の作成
  • 家族信託の手続き
  • 相続発生後の遺産業務管理
  • 成年後見人業務

相続の相談先として不動産の名義変更などをしたい場合に、司法書士が適しています。また不動産の相続登記に関しては、今まで義務ではなく期限も設けられていませんでした。しかし、令和6年度からは義務化されるため、取得を知ってから3年以内の相続登記が必要です。期限を過ぎた場合には10万円以下の罰金が科せられる可能性があるため、相続後未登記の不動産がある方は注意してください。

不動産の登記手続きは司法書士と弁護士しかできないため、相続時に不動産の登記が必要な場合の相談先に司法書士は適しています。

司法書士への相談は、以下のようなメリットがあります。

メリット
  • 不動産の手続きについての詳細な相談やアドバイスがもらえる
  • 不動産や有価証券の名義変更ができる
  • 遺言作成、遺産分割協議についての相談ができる

登記など不動産にまつわる手続きについては、司法書士へ相談すると良いでしょう。一方で、相続税の相談や司法書士の専門外の業務はできないため、注意が必要です。不動産の登記の他に税について相談したい場合には、税理士に相談してみましょう。

税理士は実務上、司法書士と仕事をすることが多いため、知り合いの司法書士を紹介してもらえることが多いです。また、既に相続トラブルなどが発生している場合には司法書士にできることは限られているため、弁護士への相談を検討しましょう。

行政書士

相続の相談先のひとつには、行政書士も挙げられます。行政書士は公官庁などに提出する許認可や権利義務関係の書類を作成したり、申請を代行することが主な業務です。行政書士が行える相続についての仕事には、以下があります。

行政書士の主な仕事内容
  • 遺言書作成のサポート
  • 相続人の調査
  • 遺言内容の執行
  • 遺産分割協議書の作成
  • 預貯金・有価証券・自動車の相続、名義変更手続き

相続税が発生せず不動産の相続もなく、相続財産が預貯金や自動車に限定されているなら行政書士への依頼で十分でしょう。

行政書士に相続の相談をするメリットは、以下の通りです。

メリット
  • 名義変更などの手続きを比較的安価に行ってくれる
  • 必要書類を揃えてもらえる
  • 自分で手続きをするためのアドバイスがもらえる
  • 費用負担を抑えられる

ただし、行政書士の業務は幅広く、相続についての業務を請け負っていない事務所もあります。事前に相続業務を扱っているかを確認したうえで、相談するのがおすすめです。

弁護士

弁護士もまた、相続の相談先として挙げられます。法的な相続トラブルを抱えている場合などには、弁護士への相談を検討してください。弁護士の業務は多岐にわたりますが、相続に限定すれば以下のような業務を行っています。

弁護士の主な仕事内容
  • 相続人間の揉め事の交渉代行
  • 必要書類の収集や作成
  • 財産調査や相続人の調査
  • 遺留分侵害額請求
  • 法的に有効な遺言書の作成
  • 相続放棄についての判断
  • 遺産分割のアドバイス

相続人の間でトラブルが起こっていたり、遺言や遺産分割など相続発生前の相談も可能です。遺留分を侵害する遺言の遺留分侵害額請求も、弁護士なら行うことができます。

弁護士に相続の相談をするメリットには、以下が挙げられます。

メリット
  • 法的なトラブルや問題をしっかりサポートできる
  • 裁判や調停など、各種手続きを代行してもらえる

ただし、弁護士に相談、依頼する場合には遺産額や業務内容に応じて高額な費用が発生する場合があります。多くの業務を執り行うことができる弁護士ですが、税の申告はできません。また弁護士でも不動産の登記手続きは可能ですが、司法書士の方が扱う件数が多く慣れている場合が多いです。

弁護士の業務は非常に広範囲なので、司法書士が行える不動産の登記事務は取り扱わない事務所も少なくないでしょう。相続税の申告は税理士が必要で、不動産の登記手続きや司法書士への依頼が賢明です。

法テラス

相続の相談先のひとつには、法テラスも挙げられます。法テラスは全国に相談窓口を持つ、国が運営する法律問題を解決するための組織です。法テラスでは以下のようなことを、相談できます。

法テラスで可能な相談内容
  • トラブルの解決策を知りたい
  • 相談したいけど、どこに相談したらよいのかわからない
  • 弁護士や司法書士に依頼したいけど経済的余裕がない

無料で法律相談を受けられるほか、弁護士や司法書士への依頼も可能です。ただし、法テラスの利用には収入や資産が一定額以下であるなどの要件があります。法テラスを利用するためには、以下の要件を満たすことが必要です。

法テラス利用要件
  • 収入等が一定額以下であること
  • 民事法律扶助の趣旨に適すること
  • 収入基準は単身者で18万2千円以下、二人家族で25万1千円以下です。

実際に相談や依頼が可能かどうかは、お住まいの近くの法テラスや法テラスサポートダイヤルに問い合わせてみてください。

法テラスに相談するメリットは以下が挙げられます。

メリット
  • 法律にまつわる相談が3回(1回30分)まで無料できる
  • 弁護士や司法書士に依頼した場合の費用を立替えてくれることがある

弁護士などの専門家への相談が複数回無料で行える法テラスですが、収入や資産に要件があることを覚えておきましょう。

信託銀行

信託銀行でも、相続の相談をすることができます。多くの財産を預貯金として信託銀行に預けている場合には、信託銀行への相談もひとつの手です。

信託銀行への相談では、以下のようなメリットがあります。

メリット
  • 日頃から交流のある職員が対応するので安心
  • 信託銀行を窓口として、税理士や弁護士などを紹介してくれる
  • 遺産の資産運用の相談ができる

ただし、信託銀行を経由することで弁護士や税理士などの費用は高くなる場合が多いです。また銀行職員自身は専門家ではないため、作業状況や連絡の取り合いがスムーズにできない可能性もあります。報酬や費用が高くても気にせず、銀行にすべて任せてしまいたいという方は信託銀行への相談も良いでしょう。

自治体

相続の相談先のひとつには、自治体も挙げられます。各自治体の役所では定期的に相続についての相談会を行っていることがあり、気軽に相談したい人におすすめです。相談会では弁護士や税理士などの専門家に直接相談することができます。

自治体の役所に相談するメリットは、以下の点です。

メリット
  • 料金を気にせず、気軽に相談できる
  • 依頼にすすむ必要がない
  • 地域の弁護士や税理士の顔を知る機会になる

弁護士や税理士の事務所に直接訪問して相談する場合でも、必ずしも依頼をする必要はありません。相談を受け付けている多くの事務所では、相談だけでもOKというところも多いです。しかし、少なからず相談に行ったら依頼もしないとマズいかな…?と感じる人もいるでしょう。役所の相談会であれば依頼までつながる可能性は低く、直接専門家の顔を見て話せるので、安心できます。

ただし、相談時間は30分程度に区切られていることが多く、踏み込んだ話への回答はされない場合も多いです。相談した専門家を気に入った場合でもその場では直接の依頼はできず、再度事務所に足を運ぶというのが通常の流れになります。

具体的な話を行う場合も同様に、直接事務所で話をするということになるでしょう。また相談会が人気で予約が取れないこともあるため、普段から広報などで情報をチェックすることも大切です。

税務署

相続の相談先としては、税務署も挙げられます。税務署では実際の申告書の書き方や土地の評価方法なども相談できます。

相続の相談を税務署でするメリットは、以下の通りです。

メリット
  • 専門的な財産評価の方法を教えてもらえる
  • 直接話を聞けるため、詳細な話ができる

ただし、税務署では節税にまつわる相談の回答はされません。仮に相談者が利用できる特例などがあった場合も教えてもらえるとは限らないため、注意が必要です。また職員のアドバイスのもと申告した書類に不備があった場合でも、税務署が責任を負うことはありません。

複雑な評価や書類が必要になる場合には、税務署や弁護士などの専門家に任せる方が良いでしょう。

ケース別にみるベストな相談先

先に紹介した8つの相談先について、ケース別にみるベストな相談先をまとめました。相談前にしておくべき準備や必要になる書類についても触れていくので、しっかりチェックしてください。

相続にまつわる税金の相談なら税理士

税理士という文字とビジネスマンが手を組んでいる

相続にまつわる税金の相談なら、税理士を選びましょう。税理士は税の専門家であり、以下のような悩みや相談がある場合の相談先としておすすめです。

税理士が相談先としておすすめ
  • 相続税・贈与税など税について詳しく知りたい
  • 相続税が発生するかを教えてほしい
  • 節税対策について知りたい
  • 不動産や有価証券など幅広い財産の評価方法や評価額を知りたい
  • 相続税・贈与税の申告書を作成してもらいたい

相続税が発生するのか知りたい、発生する場合には申告書の作成を依頼したいという人は税理士への相談がベストです。また相続に向けて有効な節税対策を知りたい人も、税理士への相談が良いでしょう。

ただし、税理士の業務の中でも相続は専門性が高い分野のひとつで、得意、不得意がわかれやすいです。相続税は特例制度の利用や財産評価の方法で納めるべき金額が大きく変わるため、できるだけ相続税に詳しい税理士を探しましょう

税理士への相談前にするべき準備・書類

税理士への相談前にするべき準備としては、相続人の確認や財産の洗い出しです。具体的に必要な書類や準備は、各事務所に問い合わせた際に確認しておくようにしましょう。実際に事務所に足を運ぶ前に、以下のような事柄を事前に確認しておくと話がスムーズにできます。

  • 相談・質問したい内容
  • 被相続人・相続人の確認、状況
  • 遺産となる財産の洗い出し

上記の確認には以下の書類が必要になり、それがそのまま相続税申告の裏付けの資料にもなります。事前の準備があると税理士としても相談に回答しやすいため、可能な範囲で以下の書類を準備しておきましょう。

必要書類
  • 親族の関係図(相続人の確認のため)
  • 遺言書
  • 財産の内容がわかる資料やメモ

(固定資産税納税通知書など、不動産の賃貸借契約書、有価証券の銘柄や口数のわかる書類、預貯金の通帳など)

  • 債務がある場合、その内容がわかるメモ(借入金の残高証明書など)
  • 葬式費用がわかる明細など

相談したい内容やあなたの置かれている状況によって、必要となる書類は異なります。問い合わせや相談の約束を取り付けたときに、何が必要かを確認しておくとムダなくスムーズに話ができるでしょう。

不動産の相続登記の相談なら司法書士

司法書士と書かれた積み木と用紙

不動産の相続登記が主な相談内容なら、司法書士に相談してみましょう。以下のような悩みを持つ場合や状況では、司法書士への相談がおすすめです。

司法書士が相談先としておすすめ
  • 相続財産に不動産が多く、相続時に登記が必要
  • 内容は登記に関することのみで、税などの相談はない
  • 司法書士は登記手続きができるため、相続時に不動産の登記が必要な場合の相談先に適しています。

相続時の相談内容は登記に関することのみで、税の悩みや相続人間のトラブルがないのであれば、司法書士への相談が良いでしょう。

司法書士への相談前にするべき準備・書類

司法書士への相談前にするべき準備は、登記が必要となる不動産などの確認です。

  • 登記が必要な不動産の確認
  • 被相続人・相続人の確認、状況

上記がわかる具体的な資料として、以下のものを準備しておくと良いでしょう。

必要書類
  • 固定資産税の課税明細書(納税通知書など)
  • 遺言書や遺産分割協議書
  • 不動産の権利書など情報がわかる書類
  • 不動産を取得する人の住民票

相談したい内容や状況によっても必要になる書類は異なるため、相談の日程を取り決めるときなどに事前に確認してくださいね。

費用を抑えて書類作成をお願いしたいなら行政書士

行政書士と書かれた積み木とノートとボールペン

行政書士への相続の相談は、費用を抑えて書類の作成をお願いしたい場合に適しています。相続の業務に限定して言うと以下のような手続きの相談や依頼は、行政書士が適しています。

行政書士が相談先としておすすめ
  • 費用を抑えて相続をサポートしてもらいたい
  • 遺言書の作成を補助してもらいたい
  • 遺産分割協議書を作成してもらいたい
  • 預貯金や有価証券、自動車の名義を変更したい
  • 相続人を調査してほしい

行政書士における相続の相談やサポートは、預貯金や自動車の名義変更が主となります。その他、遺言書の作成補助や遺産分割協議書の作成の依頼も可能です。

行政書士の費用は税理士や司法書士、弁護士と比較して安価なので、費用面で依頼しやすいでしょう。費用を抑えて、自分でできるところは自分で作業したい人は、行政書士への相談が適しています。

行政書士への相談前にするべき準備・書類

行政書士に相談する前にしておくべき準備や書類は以下が挙げられます。

必要書類
  • 名義変更をお願いする預貯金の通帳など
  • 有価証券がある場合には、証券会社からの取引残高報告書
  • 不動産の固定資産税納税通知書

行政書士では不動産の相続登記はできませんが、相談に来た人に相続登記が必要かどうかを答えることはできます。自分では相続税の納税は必要ないと考えていても、専門家に相談することで申告が必要だと知るケースもあるでしょう。

所有する財産の書類をしっかり集めて相談することで、他の士業への依頼の必要性が早期にわかる場合があります。

相続にまつわるトラブルの相談は弁護士

法律事務所と書いてある看板

相続にまつわる相続人間のトラブルや紛争がある場合には、弁護士に相談しましょう。具体的には、以下のような状況では弁護士への相談がおすすめです。

弁護士が相談先としておすすめ
  • 相続について親族間で揉めている
  • 今後、調停など裁判が起こる可能性がある
  • 相手方が弁護士を雇っている
  • 遺言により遺留分を侵害されていて、遺留分侵害請求をしたい
  • 有効な遺言書を遺したい
  • 相続放棄をしてもよいか悩んでい

相続人間において紛争が起こっている場合には、弁護士への依頼が有効です。また争っている相手方が弁護士を立てている場合には、弁護士に依頼することで対抗策となります。

弁護士は相続放棄の手続きも行うことができるため、相続放棄に悩む人は相談してみてください。ただし、報酬は高くつく場合が多いため、不安に感じる方は事前の問合せなどで確認してみましょう。

弁護士への相談前にするべき準備・書類

弁護士への相談前にするべき準備や書類には、以下が挙げられます。

必要書類
  • 親族関係図
  • 戸籍類
  • 被相続人や問題のポイントがわかる時系列のメモ
  • 財産の内容がわかる資料やメモ

(固定資産税納税通知書など、不動産の賃貸借契約書、有価証券の銘柄や口数のわかる書類、預貯金の通帳など)

  • 債務がある場合、その内容がわかるメモ(借入金の残高証明書など)
  • 葬式費用がわかる明細など
  • 遺言書など

相談内容により準備するべき書類は異なります。また相談前に事実関係をまとめておくことで、相談者自身も頭を整理することができ、スムーズな相談が可能です。アポイントを取るときに併せて必要な準備や書類を確認し、余裕をもって準備するようにしましょう。

費用を抑えてトラブルを相談したいなら法テラス

法的トラブルの相談をしたいけど費用面に不安があるなら、法テラスを検討してみましょう。法テラスは無料で法律相談を受け付けているだけでなく、必要に応じて依頼費用を立替払いしてくれます。以下の状況に当てはまるなら、法テラスへの相談を検討してみましょう。

法テラスが相談先としておすすめ
  • 法的なトラブルに巻き込まれているが、弁護士を雇う金銭的余裕がない
  • トラブルを抱えているが、どう解決してよいか悩んでいる

電話であれば所得や資産に関係なく、誰でも何度でも匿名で法的な悩みや疑問を相談できます。さらに一定の所得などの要件を満たす場合には、無料で弁護士などの法律相談が可能です。金銭的な理由で弁護士に法的トラブルを相談できない人は、一度問い合わせてみると良いでしょう。

法テラスへの相談前にするべき準備・書類

法テラスの電話相談では、主に相談したい内容を伝えるためのメモを準備しておくとスムーズに相談ができるでしょう。専門家との面談による法律相談を受ける場合には、以下の書類の準備が必要です。

必要書類
  • 資力を証明する書類(直近2カ月の給与明細、課税照明、年金証書の写しなど)
  • 資力申告書
  • 世帯全員の住民票の写し
  • 相談する内容の書類(戸籍謄本、遺言書、財産一覧など)
  • 資力を有する書類には給与明細や課税証明などが当てはまります

無料相談を利用するには資力要件を満たすか否かを含め、電話で法テラスへの問合せが必要です。準備するべき書類については、電話での問合せ時に合わせて確認するようにしましょう。

相続財産の資産運用の相談なら信託銀行

相続財産の資産運用を相談したいなら、信託銀行に相談しましょう。以下の場合には信託銀行への相談がおすすめです。

信託銀行が相談先としておすすめ
  • 多くの資産を信託銀行に預けている
  • 遺産の資産運用について相談をしたい
  • 懇意にしている職員、銀行がある
  • 費用が多少高くても気にならない

遺産の資産運用の方法や信頼できる職員がいる場合には、信託銀行への相談も検討してみてください。ただし、信託銀行への相続の相談は資産家など、高額な資産を持つ人におすすめします。信託銀行への相談は銀行を経由して税理士や弁護士に依頼するため、通常よりも報酬は高額です。したがって、費用面の負担は気にしないという人におすすめの相談先になります。

また最初に相談する窓口は基本的に各問題の専門家ではない銀行員なので、すぐに明確な答えが得られない可能性がある点にも注意が必要です。ただ、日頃から顔を合わせている銀行員に丸投げでお願いしたい、ということであれば相談してみるのもよいでしょう。

信託銀行への相談前にするべき準備・書類

信託銀行への相談前に準備しておくべき書類には、以下が挙げられます。

必要書類
  • 遺言書や遺産分割協議書
  • 亡くなった方の戸籍謄本
  • 相続人の戸籍謄本
  • 相続人の印鑑証明書(発行日より6ヵ月以内のもの)(※3)
  • 相続人の実印
  • 亡くなられた方の預金通帳・証書等

必要になる書類は信託銀行によっても異なります。打ち合わせ前に担当者と確認しておくとスムーズに話し合いができるでしょう。信託銀行への相談では資産運用の方向性も併せて行うことが多いため、具体的なビジョンがある場合には伝えられると良いですね。

無料で気軽に相続全般の相談をしたいなら自治体

自治体の役所での相談会では、無料で気軽に相続全般の相談ができます。以下に当てはまる場合には、自治体への相談が適しています。

自治体が相談先としておすすめ
  • 自宅近くの窓口で気軽に相談したい
  • 相続手続きについて、とりあえず誰かに話を聞きたい
  • 相続にまつわる必要書類や記入方法を教えてほしい
  • 急いで相談する必要はあまりない

専門家に依頼せず気軽に相談したい人やとりあえず話を聞きたい人は役所の相談会に参加してみましょう。相続に必要な書類や記入の方法を教わりたいなど、聞きたい内容が具体的に決まっている場合も適しています。

ただし、市町村によっては無料相談会の開催は不定期で、予約がなかなか取れない場合もあるようです。急を要する場合には弁護士や税理士など、それぞれの専門家への問い合わせの方が解決が早いでしょう。

自治体への相談前にするべき準備・書類

自治体での相談会では1回当たり30分程度の制限時間を設けているところが多いです。限られた時間を有効に使うために、質問内容はできるだけ具体的に絞っていくようにしましょう。相談前には以下のような資料を準備していくと、スムーズに相談できます。

必要書類
  • 相談したい内容を記したメモ
  • 相続人相関図のようなもの
  • 財産・債務を記したメモなど
  • 記載方法を確認したい書類

どのような内容を問い合わせたいかにより、必要になる資料は異なります。聞きたいことに漏れがないように、事前にしっかり準備やシミュレーションをしておきましょう。

税金や納税についての相談なら税務署

税務署の看板

税金や納税について相談するなら、税務署への問い合わせも良いでしょう。以下に当てはまる人は、税務署での相談を検討してみてください。

税務署が相談先としておすすめ
  • 税法やルールについて確認したい
  • 相続税の申告書を自分で作成しようと考えている
  • 土地の評価方法を知りたい
  • 節税対策について問い合わせるつもりはない

相続財産が限られているなど、自分で相続税申告を行おうと考えている人は税務署に相談するのが適しています。不動産やその他の評価方法を知りたいという場合にも、税務署で確認することができます。

ただし、税務署では相談以外の業務も行っているため、事前に対応してもらいたい時間を連絡しておきましょう。特に確定申告前の時期は多忙になるため、話をきちんと聞いてもらえない可能性もあります。事前に、所轄の税務署に電話をかけて対応可能な時間を問い合わせるようにしましょう。

また、国税局のホームページには身近な税に関する疑問に応える「タックスアンサー(よくある税の質問)」があります。相談前に一度チェックしておくと、あなたと似た立場の質問など参考になることがあるかもしれませんよ。

税務署への相談前にするべき準備・書類

税務署への相談前に準備するべき書類としては、以下がわかるようにしておきましょう。

必要書類
  • 被相続人と相続人がわかる資料
  • 財産一覧など
  • 相談したい内容を記したメモ

相談したい内容により準備するべき書類は異なるので、事前に相談内容をまとめておくようにしましょう。

まとめ

今回は、相続の相談先8選をお伝えしました。相続の相談内容は相続人の問題や財産評価など多岐にわたるため、誰に相談するかよりも何を相談したいかに着目することが重要です。あなた自身が悩んでいる問題や抱えている疑問をしっかり見つめることで、ベストな相談先がわかるでしょう。

今回紹介したケース別での相談先を参考に、あなたの問題をすっきり解決できる相談先を選んでくださいね。

響き税理士法人のスタッフ

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ABOUT US
税理士 桐澤寛興
戸田譲三税理士事務所(現税理士法人みらいパートナーズ)、富士通株式会社 社内ベンチャー企業 勤務を経て2004年 桐澤寛興会計事務所 開業その後、2012年に響き税理士法人に組織変更。相続相談者様の悩みに寄り添うサービスを心がけている。