あってよかった!発生したらすぐに確認できる相続手続き一覧

税理士友野
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ある日突然、相続の手続きをしないといけなくなったものの、何から手をつけたらいいか分からないという方が多いかと思います。ただでさえ税金のことは難しくてよく分からないのに、相続税となると、一般的な税金以上に難しそうで憂鬱になりますよね。難しくて面倒だから税理士に全て任せたいけど、お金がかかるから何とか自分で解決したいという気持ちもよく分かります。

この記事では、相続が発生した際に必要な手続きをまとめ、詳しく解説していきます。

これだけはすぐに対応が必要!直後に行う手続き

相続が発生したら、すぐに対応が必要な手続きがあります。

まず最初に行うべき手続きは、死亡届の提出です。人が亡くなった場合、故人の死亡日もしくは死亡を知った日から7日以内に死亡届を役所へ提出する必要があります。提出者は戸籍法で定められており、親族や親族以外の同居者に提出の義務があります。

提出先は、故人の本籍地または死亡地、もしくは提出する方の所在地を管轄する役所です。死亡届の用紙は役所の窓口や病院などでも入手できます。仮に7日以内に提出できなかった場合、5万円以下の罰金が発生するため、遅れないように注意して、必ず期限内に提出しましょう。

死亡届を提出する際には、「死亡診断書」か「死体検案書」が必要です。病気で死亡した場合は「死亡診断書」、事故で死亡した場合は「死体検案書」です。どちらの場合でも、死亡届と同じ用紙になっており、提出を忘れる心配はないため、安心してください。死亡診断書もしくは死体検案書は、あらゆる場面で必要になりますので、複数枚発行してもらうか、コピーを取っておくのが望ましいです。ただし、これらの書類の発行にはお金がかかるため、コピーを取っておくことをおすすめします。

また、死亡届の提出は、基本的に24時間365日いつでも可能ですが、提出が休日や夜間の場合、手続きが翌日以降になってしまう場合があるため、できるだけ早めに手続きを済ませましょう。死亡届の提出が完了すると、「火葬許可証」が発行されます。火葬許可証がなければ死体の火葬を行えず、仮に許可なしで火葬を行った場合、罰金や拘留のリスクがありますので、必ず受領するようにしましょう。

少し落ち着いてからでも間に合う届出・手続

死亡届の提出などが一通り完了したら、次は遺言書の確認を行う必要があります。遺言書の確認のため、故人の自宅の中を探してみてください。

遺言書には「自筆証書遺言」「秘密証書遺言」「公正証書遺言」の3種類があります。

  • 「自筆証書遺言」とは、遺言者が全文、日付や氏名も含めて自筆し、押印している遺言のことです。(改正により2019年1月13日からは、相続財産の目録を添付する場合、財産目録だけはパソコンで作成したものでもよいことになりました)
  • 「秘密証書遺言」とは、遺言者が自身または第三者が作成した遺言書に署名、押印、封緘しており、遺言者だけでなく、公証人と二人以上の証人が署名及び押印している遺言のことです。
  • 「公正証書遺言」とは、遺言者が口述した内容を公証人が記録し、遺言者と二人以上の証人が署名及び押印している遺言のことです。
これらの遺言書は、日付が最新のものが有効になります。また、自筆証書遺言と秘密証書遺言については、開封するために、家庭裁判所にて「検認」という手続きが必要になるため注意しましょう。

共通の手続き

相続における必要な手続きは沢山ありますが、いくつか共通の手続きがあります。

  1.  戸籍謄本と住民票の取得

一つは、被相続人及び相続人の戸籍謄本と住民票の取得です。戸籍謄本と住民票は、金融関係や登記、相続税の申告などあらゆる場面で必要な書類です。金融機関の手続きで使用した戸籍謄本と住民票は、他の手続きでもそのまま使うことができるため便利です。

  1.  遺産分割協議書の作成

もう一つの共通の手続きは、遺産分割協議書の作成です。相続人全員で被相続人の財産の分割について話し合うことを遺産分割協議と呼び、その話し合いの内容を記載した文書が遺産分割協議書です。遺産分割協議書についても、金融関係や登記において、共通して必要になります。

この遺産分割協議書には、相続人全員の署名と実印での捺印が必要なため、忘れないように注意しましょう。

また、上記の遺言書の有無の確認や、相続人及び相続財産の調査についても共通の手続きになります。

役所関係の手続き

役所関係の手続きは、上記の「死亡届の提出」だけではなく、他にもいくつかあります。

  1. 一つは、世帯主変更届の提出です。

故人が世帯主であった場合、死亡日から14日以内に提出する必要があります。申請先は、世帯の住民票がある役所の窓口です。

  1. もう一つは、介護保険・健康保険及び年金の資格喪失届の提出です。

これらの書類の提出についても、死亡日から14日以内となっているため、気をつけてください。資格喪失届と一緒に保険証の返却も必要になるため、遺言書を探す際に見つけておくのがおすすめです。

日常の手続き

相続の際には、日常の手続きも必要になります。具体的には、故人の公共料金や電話などの解約手続きです。

公共料金の手続きについては、期限が決まっているものは少ないですが、故人の口座凍結によって料金が未払いになる場合があるため、早めに手続きを終わらせておきましょう。口座凍結によって支払いが遅延すると、遅延損害金を請求される場合があるため、注意してください。

公共料金と同様に、固定電話や携帯電話についても、故人の契約会社に連絡し、手順を確認しながら解約手続きを進めるようにしてください。

金融機関への手続き

相続において、金融機関への手続きも必要になります。故人の銀行口座を凍結するために、金融機関へ連絡しましょう。役所へ死亡届を提出しただけでは、口座は凍結されません。銀行口座の不正利用を防止するためにも、速やかに金融機関へ連絡した方が良いです。

口座凍結後は、故人の葬儀代などを故人の銀行口座から引き出すことが可能ですが、その際に故人の戸籍謄本などが必要になるため、あらかじめ用意しておきましょう。

住居・不動産関係の手続き

住居や不動産関係の手続きも必要になります。故人の住居が賃貸の場合は、契約会社へ解約する旨を伝えましょう。住居が持ち家の場合、不動産の相続手続きが必要です。遺産分割協議において、相続人を決定した上で、不動産の名義変更を行いましょう。その際、所有権移転登記を行う必要があります。

手続きの期限はありませんが、相続登記を申請していないと、トラブルの元になりますので、早めに申請を行いましょう。

勤務先の手続き

勤務先の手続きも忘れずに行いましょう。故人が会社に在籍していた場合、勤務先へ死亡退職届を提出する必要があります。同時に、身分証明書や健康保険被保険者証の返却も行います。

また、相続人は死亡退職金を受け取ることができます。死亡退職金とは、死亡した従業員に支払われる退職金のことで、故人の死亡後に発生した財産という扱いになるため、相続財産の一部になります。勤務先への手続きを正しく行うことで、受け取ることができますので、必ず行いましょう。

役所以外の公的機関手続き

役所以外の公的機関の手続きとしては、故人の運転免許証の返納があります。

運転免許証は、公道における自動車運転の許可を公的に証明するものであり、故人の死亡と同時に効力を失効します。故人の死亡後、警察署に返納することが法律で定められているため、必ず行ってください。返納の際には、故人の運転免許証だけでなく、死亡診断書や戸籍謄本も必要になりますので、忘れずに用意しましょう。運転免許証を返納していないと、悪用される可能性もありますので、返納するのがおすすめです。

まとめ

相続においては、あらゆる手続きが必要になります。全てを網羅するのは大変ですが、期限が決まっている手続きから先に終わらせておくのが良いでしょう。死亡届の提出や、相続人の決定、相続遺産の手続きなどは比較的イメージしやすく、忘れにくいかと思います。しかし、公共料金の解約や運転免許証の返納など、思わずやり忘れてしまいそうな手続きもありますので、気をつけてください。

最後に、本日解説した手続きを箇条書きしておきますので、ぜひ参考にしてみてください。

相続手続き一覧
  • 死亡届の提出
  • 遺言書の確認
  • 被相続人及び相続人の戸籍謄本と住民票の取得
  • 遺産分割協議書の作成
  • 世帯主変更届の提出
  • 介護保険・健康保険及び年金の資格喪失届の提出
  • 公共料金や電話などの解約
  • 銀行口座の凍結
  • 賃貸物件の契約解除
  • 不動産の名義変更及び所有権移転登記
  • 死亡退職届の提出
  • 運転免許証の返納

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ABOUT US
税理士 友野祐司
税理士法人レガシィ勤務を経て2011年に響き税理士法人に入社、相続税専門の税理士として、横浜を中心に相続税申告のサポートをを行っています。どこよりも、素早い対応を心がけておりますので、少しでも相続税に関して、不安や疑問がありましたらお気軽にご相談ください。